第一種・第二種運転免許の違いを徹底比較

第一種・第二種運転免許の違いを徹底比較

第一種と第二種運転免許の「有償旅客運送の可否」という決定的な違いを、必要な仕事や取得条件・費用から徹底比較。営業ナンバーのトラックは一種で運転できる理由や、19歳から取得できる特例についても解説します。

この記事でわかること

  • 第一種と第二種免許の最も大きな違いは「お客様を乗せて運賃を受け取れるか」であると判断できる
  • 営業ナンバーの貨物トラックでも「荷物を運ぶ場合は第一種免許で運転できる」と理解できる
  • 2022年5月の道交法改正により「19歳以上・経験1年以上で第二種免許を取得できる」特例が適用される

まず結論:第一種と第二種運転免許の違いは「有償旅客運送の可否」

第一種と第二種の決定的な違いは「お客様を乗せて運賃を受け取れるか」の一点です。

タクシー・バス・運転代行・有償送迎など、旅客を運んで対価をもらう仕事だけが第二種免許の対象になります。

貨物トラックは「荷物」を運ぶ仕事なので、営業ナンバー(緑ナンバー)でも第一種で運転OKです。

第二種は普通・中型・大型・大型特殊・けん引の5区分に分かれています。

取得条件は原則21歳以上+運転経験3年以上。2022年5月の道交法改正で19歳・経験1年以上の特例も新設されました。

比較項目第一種運転免許第二種運転免許
目的自家用・貨物運送有償の旅客運送
対象自分・荷物お客様(人)
必要な仕事トラック・自家用車タクシー・バス・代行
年齢条件18歳〜21歳〜(特例19歳〜)
経験条件不要3年(特例1年)

次の行動はシンプル。自分の業務が「旅客 × 有償」に該当するかをまず確認してください。

第二種運転免許が必要な仕事・必要ない仕事を職業別マトリクスで整理

「自分の仕事に二種が必要か」を判断するには、業務を職業別に当てはめるのが最短ルートです。

職業必要な免許二種の要否
タクシー・ハイヤー普通自動車第二種必須
路線バス・観光バス大型自動車第二種必須
運転代行(お客様の車)普通二種必須
運転代行(随伴車)第一種不要
送迎ドライバー(無償・自社送迎)第一種不要
貨物トラック(営業ナンバー含む)第一種不要

運転代行は「お客様の車を運転する側」だけ二種が必要で、後ろを走る随伴車は第一種で問題ありません。

社員送迎やホテル無料送迎など、運賃を直接受け取らない送迎は第一種で運転できるケースが多いです。

迷ったときは「お客様から直接運賃を受け取っているか」を基準に判断してください。

なぜ営業ナンバーの貨物トラックは第一種で運転できるのか

トラックドライバーが最も誤解しやすいのが「営業ナンバー=二種」という認識です。

道路交通法で第二種が要求されるのは「旅客(人)を有償で運送する場合」のみと定義されています。

営業ナンバー(緑ナンバー)は「事業として運送する」ことを示すマークで、運ぶ対象が人か荷物かは関係ありません。

中型トラックは中型免許、大型トラックは大型免許という「第一種」のカテゴリで運転できます。

判断軸は「運ぶ対象が人か荷物か」。荷物なら第一種、有償の人なら第二種というシンプルなルールです。

貨物ドライバーから旅客(タクシーなど)に転職する場合のみ、二種取得を検討すれば十分です。

第二種運転免許の5区分と運転できる車両一覧

第二種は車両サイズや用途で5つの区分に分かれます。

区分代表的な車両
普通二種タクシー、ハイヤー、運転代行
中型二種マイクロバス、中型送迎車
大型二種路線バス、観光バス
大型特殊二種旅客運送用の大型特殊車(実例ほぼ無し)
けん引二種連節バスなど旅客用トレーラー

実務で目にするのはほぼ普通二種と大型二種の2つです。

大型特殊二種は現状ほぼ使用例がなく、けん引二種も連節バスの一部運行に限られます。

自分の希望職種から逆算して、必要な区分だけを取得するのが合理的です。

取得条件・試験内容・費用と期間の目安(原則と19歳特例)

二種免許の取得条件は第一種より格段に厳しく設定されています。

原則は第一種免許保有+21歳以上+運転経験通算3年以上です。

2022年5月13日施行の改正道交法で、19歳以上+経験1年以上+特別な教習修了で受験できる特例が新設されました。

項目基準
学科試験90点以上(第一種は90点)
技能試験70点以上(第一種は70点)
特有の技能課題鋭角コース、縦列駐車、方向転換
普通二種費用目安約20〜25万円
大型二種費用目安約30〜40万円
取得期間目安最短2週間〜1ヶ月

技能課題は第一種にない項目が多く、合格まで複数回の検定になるケースもあります。

費用と期間に余裕を持って計画してください。

詳細条件は警察庁の受験資格特例ページ警視庁の二種免許試験案内で最新情報を確認できます。

AT限定二種免許の段階的導入スケジュール(2025〜2027年)

タクシー・バス業界の人手不足対策として、AT限定二種が段階的に導入されています。

時期区分
2025年4月普通自動車第二種AT限定(導入済み)
2026年4月中型自動車第二種AT限定(導入予定)
2027年10月大型自動車第二種AT限定(導入予定)

AT限定は教習時間と費用が抑えられるため、女性やシニア層の参入ハードルが下がります

ただしMT車を運転する必要がある事業所では限定なしの取得が必要です。

応募予定の事業所がAT車のみ運行しているかを事前に確認してから限定の有無を決めてください。

履歴書での正式名称と書き方(一種は省略可?)

履歴書には正式名称で記載するのが基本です。

例:「普通自動車第二種運転免許 取得」と書きます。

第二種を保有していれば、同区分の第一種は省略してOKです(二種に含まれているため)。

ただし区分が異なる場合(例:大型二種+普通一種)は両方記載してください。

取得年月は西暦または和暦で統一するのがマナーです。

AT限定の場合は「(AT限定)」を必ず明記して、面接時の認識ズレを防ぎましょう。

営業ナンバーのトラックは二種免許が必要ですか?

不要です。第二種は「人を有償で運ぶ」場合に必要な免許で、貨物トラックは営業ナンバー(緑ナンバー)でも第一種で運転できます。

送迎ドライバーは二種免許が必要ですか?

無償の自社送迎や福利厚生としての送迎は第一種で問題ありません。お客様から運賃を直接受け取る送迎の場合のみ二種が必要になります。

19歳でも二種免許は取れますか?

2022年5月13日の道交法改正で、19歳以上+運転経験1年以上+特別な教習修了を満たせば受験可能になりました。原則は21歳・経験3年以上です。

参考にした公的・業界資料

この記事を書いた人

トラックボイス 編集部

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執筆・編集: トラックボイス 編集部

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